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公式Docs
概要
Power Appsでアプリを作る際、ボタンを押したときに画像やファイルをダウンロードさせたい場面があります。例えば、レポート画像の保存や、動的に作成したCSVファイルのダウンロードなどです。そんなときに使えるのがDownload関数です。
Download関数は、指定したファイルをユーザーのデバイスにダウンロードさせるための関数です。Power Apps内で生成した画像やデータ、または既存のURL上のファイルをダウンロードさせることができます。
Download(URL, ファイル名)
//第1引数:ダウンロードする対象(URLや画像など)
//第2引数:保存する際のファイル名(任意)第2引数を使用する場合は、必ず拡張子を付けるようにしてください。
Power Apps の Download関数は以下の条件を満たせば、あらゆるファイル形式をダウンロード可能です。
- URL がファイルを直接指していること
- ブラウザやデバイスがそのファイル形式のダウンロードに対応していること
とはいえ、一般的に使用され、問題なくダウンロードできるファイル拡張子は以下の通りです。
- .xlsx
- .csv
- .docx
- .txt
- .zip
- 画像ファイル:.png、.jpg、.jpeg、.gif
- .json(データエクスポート用)
使用例
画像をダウンロードする例
アプリ内の画像をボタンでダウンロードする方法です。
Download(SampleImage.Image, "sample.png")
ボタンのOnSelectプロパティにこの式を記述すると、ボタンを押すと画像がダウンロードされます。
URLからファイルをダウンロードする例
インターネット上のPDFをダウンロードさせる場合。
Download("https://example.com/sample.pdf", "document.pdf")
注意点
iOSでは制限がある:Download 関数は、Power Apps 内で生成した画像、テキスト、または URL で指定された外部ファイルをユーザーのローカルデバイスに保存させる関数です。保存されるファイルは、PDF・画像・CSV など様々な形式に対応していますが、一部のブラウザ(特に iOS Safari)ではダウンロードがブロックされる可能性があります。
ファイルの種類によってはブラウザで開かれる:PDFや画像などは、ブラウザによっては直接表示され、ダウンロードが開始されない場合があります。
SharePoint内のファイルをダウンロードするには、URLの取得方法に注意:SharePointライブラリの直接リンクを取得する必要があります。
- 対象のファイルが保存されているSharePointのドキュメントライブラリを開きます。
- 共有またはダウンロードしたいファイルを探します。
- ファイル名の横にある「…」(3点リーダー)をクリックするか、ファイルを右クリックします。
- 表示されるメニューから「リンクのコピー」を選択します。
- 表示されるポップアップウィンドウで以下を確認します。
- リンクの種類が適切か確認します(例:「既存のアクセス権を持つユーザー」など。これを選ぶと、既にアクセス権を持っているユーザー向けの直接リンクになります)。
- 「コピー」ボタンをクリックしてURLをコピーします。
コピーされたリンクの末尾に
?web=1
などのパラメータが付与されている場合があります。
もし、ブラウザ上で開かずに直接ダウンロードするリンクや、余計なパラメータのないクリーンな直接リンクが必要な場合は、以下の手順を行います。
- コピーしたリンクをメモ帳などに貼り付ける。
-
.docx
、.pdf
などの拡張子の後ろに付いている不要なパラメータ(例:?web=1
)を削除する。
例
- 元のリンク:
https://company.sharepoint.com/sites/TeamSite/Shared Documents/TestFile.docx?web=1
- クリーンな直接リンク:
https://company.sharepoint.com/sites/TeamSite/Shared Documents/TestFile.docx
このリンクを引数に使用してください。
おわりに
Power AppsのDownload関数は、シンプルな記述でファイルのダウンロード機能をアプリに組み込める便利な機能です。注意点もありますが、画像の保存やPDFの配布など幅広く活用できます。今回の内容をもとに、実際のアプリで試してみてください!