Power Automate for desktopの2022年4月のアップデートがリリースされました。バージョンは 2.19.139.22098 となります。


Power Automate for desktop – April 2022 update
https://powerautomate.microsoft.com/ja-jp/blog/power-automate-for-desktop-april-2022-update/



今回のアップデート項目は以下の通りです。

  • サンプルフローが追加され利用可能になりました。
  • コンソール画面でクラウドまたはリージョンのピッカーがサポートされました。
  • 「ウィンドウの UI 要素の上にマウス ポインターを移動する」アクションの追加
  • 「Web ページ内のテキスト フィールドに入力する」アクションの機能アップ
  • レコーダーのパフォーマンスの向上

アップデートの詳細

詳細は次の通りです!


【サンプルフロー が追加され利用可能になりました】

コンソールで実行可能なデスクトップフローのサンプルが利用できるようになりました。Excel 自動化、Web オートメーション、デスクトップ オートメーションのサンプルが用意されています。
フロー構築のイメージやアクションの具体的な使い方のイメージがしやすくなりますね!


【「ウィンドウの UI 要素の上にマウス ポインターを移動する」アクションの追加】


「ウィンドウの UI 要素の上にマウス ポインターを移動する」アクション が追加されました。このアクションを使うと指定したUI要素にマウスカーソルが移動します。
Webの操作では「Web ページの要素にマウスをホバーします」がありましたが、今回のアクションの追加でデスクトップアプリケーションでもカバーできるようになりました。




【「Web ページ内のテキスト フィールドに入力する」アクションの機能アップ】


「Web ページ内のテキスト フィールドに入力する」アクションに「物理的にキー入力を行ってテキストを入力する」項目が追加されました。有効にすると、ユーザーが直接キーボード入力を行うのと同様の動作になります。
これまで、JavaScriptを利用したテキスト入力でもできなかったテキストフィールドに対し、入力ができるようになりました。



【レコーダーのパフォーマンスの向上】

レコーダーのパフォーマンスが向上しました。代わりにレコーダーでドラッグアンドドロップの動作が記録できなくなっています。


【その他】

UI 要素取得時、取得するUI 要素がWebの要素なのか、ウィンドウの要素なのかがマークで判別できるようになりました!

【Webの要素の場合】



【ウィンドウの要素の場合】


不具合情報


本アップデートにより発生している不具合、及び改善された不具合の情報について以下で紹介します。

「ウィンドウ内のテキストフィールドに入力する」アクションで配列に含まれているブランク(空)の値を使用するとエラーが発生する

<事象>

「ウィンドウ内のテキストフィールドに入力する」アクションの挙動が変わり、リストもしくはデータテーブル形式の変数を使用し、変数内にブランク(空)の値が存在している場合、ブランクの値を入力しようとするとエラーが発生するようになりました。

空の値のイメージは以下となります。

<対策>

「キーの送信」アクションを使用し、変数の値を直接入力することで回避することが出来ます。
入力の際、前の値が存在する可能性がある場合は、以下の様にショートカットキーのConrol+A で全選択し、 Deleteで削除した後に入力することで、処理を行うことが可能です。



また、MicrosoftからはPADの6月アップデート(バージョン2.21)にて改善される予定との回答を頂いているため、まだアップデートを行っていないのであれば今回はアップデートを見送り、次回アップデートを行う選択も考えられます。

現時点でエラーの発生が確認されないため、改善された可能性があります。
もし実行時にエラーが発生する様であれば、上記対策をお試しください。


ぜひ、Power Automate for desktop の新しい機能をお試しください。