先日、Power Automate for desktopの2022年5月のアップデートがリリースされました。バージョンは 2.20.132.22123 となります。

Power Automate for desktop – May 2022 update
https://flow.microsoft.com/ja-jp/blog/power-automate-for-desktop-may-2022-update/


今回のアップデート項目は以下となります。

  • ブラウザー自動化のアクションですべての種類のクリックがサポートされました。
    All types of clicks are now supported in browser automation

  • すべてのブラウザー自動化のアクションでタイムアウト値が使用できるようになりました。
    A timeout value is now available for all browser automation actions

  • PDF からテキストを抽出 した場合に構造を維持できるようになりました。
    Tabular data extracted from a PDF file can now maintain their structure

  • ユーザーの権限が制限されている場合にコンソールの操作性を改善しました。
    Enhanced experience in the console for users with limited permissions

  • 「カスタム フォームを表示」アクションが一般公開されました。
    GA of ‘Display custom form’ action

アップデートの詳細

詳細は次の通りです!

【 ブラウザー自動化のアクションですべての種類のクリックがサポートされました。 】

「Web ページのリンクをクリックします」アクションに[クリックの種類]が追加されクリックの種類を選択できるようになりました。

いままでアクション単体ではシングルクリックしかできなかったので、クリックの種類が増えることで、操作できる幅が非常に広がると思います!


【 すべてのブラウザー自動化のアクションでタイムアウト値が使用できるようになりました。 】

[ページが読み込まれるまで待機します]が有効になっている場合、タイムアウト値が設定できます。これにより読み込みに時間がかかった場合などの処理を組むなどができるようになりました!


【 PDF からテキストを抽出 した場合に構造を維持できるようになりました。】

「PDF からテキストを抽出」アクションに[構造化データ最適化]の項目が追加されました。この項目を有効にすることで、指定したPDFのレイアウトに近い形で読み取ることができるようになりました。


【 ユーザーの権限が制限されている場合にコンソールの操作性を改善しました。 】

サインしたユーザーの権限が制限されている場合、Power Automate for desktop のコンソール画面(フローが並んでる画面です)の一部オプションが使用できません。管理者はユーザーのアクセスを制限することができます。

【 「カスタム フォームを表示」アクションが一般公開されました。 】

2022年2月アップデートでプレビューとして公開されていた 「カスタム フォームを表示」アクション が一般公開されました。フォームに好きな項目を表示させることができるアクションで、作ると病みつきになるアクションです!!
ただし、一部日本語を使用するとエラーになってしまうようです。。。今後のアップデートに期待したいです。

不具合情報

本アップデートにより発生している不具合、及び改善された不具合の情報について以下で紹介します。

「ウィンドウが次の条件を満たす場合」アクション、「ウィンドウを待機する」アクション が子要素のウィンドウに反応しなくなった

<事象>

「ウィンドウが次の条件を満たす場合」アクションと「ウィンドウを待機する」アクションの挙動が変わり、子要素のウィンドウに対して反応しなくなり、親要素のウィンドウの状態に依存するようになりました。

メモ帳を例とすると、以下の様にメモ帳のウィンドウが親要素となり、名前を付けて保存のウィンドウが子要素となります。

<対策>

「ウィンドウが次を含む場合」アクション、「ウィンドウ コンテンツを待機する」アクションを使用、もしくは置き換えすることで、子要素に対して処理を行うことが可能です。
また、MicrosoftからはPADの6月アップデート(バージョン2.21)にて改善される予定との回答を頂いているため、まだアップデートを行っていないのであれば今回はアップデートを見送り、次回アップデートを行う選択も考えられます。



ぜひ、Power Automate for desktop の新しい機能をお試しください。