Power Automate for desktop の2026年10月のアップデートがリリースされました。

バージョン

今回のアップデートのバージョンは 2.73 です。こちらから最新版のインストーラーがダウンロードできます。

新機能とアップデート

フローのテンプレートが作成可能になりました

フローをテンプレートとして保存・共有し、再利用できる「テンプレート」機能が追加されました。

コンソール画面から「新規」メニューに「テンプレートからフローを作成」と「テンプレート」が追加されました。

「テンプレートからフローを作成」は、既存のテンプレートからフローを作成します。

「テンプレート」は、新規にテンプレートを作成します。

作成したテンプレートは、コンソール画面の「テンプレート」に一覧表示されます。

本機能を利用することで、エラー処理やログ出力などの共通処理をテンプレート化し、組織内で標準化されたフローを効率的に展開することができます。これにより、開発工数の削減や品質の向上が期待できます。

テンプレートは新規または既存のフローから作成でき、公開することで、他のユーザーも利用できるようになります。

注意点として、作成されたフローはテンプレートの独立したコピーとなるため、その後のテンプレートへの変更は既存フローには反映されません。

開発における共通処理やベストプラクティスを再利用し、開発を標準化する機能として活用できます。

複数の環境が選択できる「環境変数を取得する」アクションが追加されました

複数の環境変数を一括取得するアクションが追加されました。

これまであった「環境変数を取得する」アクションは環境ごとに取得処理が必要でしたが、新たに追加された「環境変数を取得する」アクションは1つでまとめて取得できるため、フローの簡素化や保守性の向上が期待できます。

また、一部の環境変数の取得に失敗した場合にも対応できる仕組みが用意されています。

注意点として、従来のアクションと新たに追加されたアクションは、どちらも「環境変数を取得する」というアクション名のため、混同しないよう注意が必要です。

AI Builder 関連のアクションが追加されました

AI を活用したテキスト分析機能を PAD から利用できるようになりました。

入力された文章の感情分析、言語検出、翻訳を PAD で実行できるため、多言語対応や問い合わせ分析などの業務を効率化できます。

現在、日本環境では「テキスト センチメントを分析する」「テキストの言語を検出する」「テキストを翻訳する」の3つのアクションが提供されています。

「テキスト センチメントを分析する」アクション

AI を利用して、文章に含まれる感情や意図を分析します。

問い合わせ内容やアンケート結果から、顧客満足度や対応優先度の判断に活用できます。

「テキストの言語を検出する」アクション

AI を利用して、入力された文章の言語を自動判定します。

多言語で受信するメールや問い合わせの自動振り分けに活用できます。

「テキストを翻訳する」アクション

AI を利用して、文章を指定した言語へ翻訳します。

海外拠点とのやり取りや外国語の問い合わせ対応を効率化できます。

Web UI要素の取得機能が強化されました

Web UI 要素の取得機能が強化され、Web ページの自動化時に利用できるカスタム属性が自動的に取得されるようになりました。これまでは、取得した UI 要素のセレクターにカスタム属性を追加するためにテキスト エディターで手動編集する必要がありましたが、今回のアップデートにより、その作業が不要になります。

取得した UI 要素の属性一覧には、従来の属性に加えてカスタム属性が「追加の属性」として表示されるため、必要な属性を選択するだけでセレクター条件に利用できます。

特に、ID やクラス名が動的に変化する Web アプリケーションでは、カスタム属性を利用することで UI 要素をより正確かつ安定的に特定できるようになります。

そのため、Web アプリケーションの自動化において、保守性の高いフローを作成しやすくなる便利な改善です。

アクション単位でログ出力を無効にできるようになりました

アクション単位でログの出力を制御できる機能が追加されました。

各アクションを右クリックすると、「ログを無効にする」が選択でき、不要なログの出力を抑制できます。

ログを無効にしたアクションについては、正常に終了した場合の実行ログは保存されなくなりますが、エラーが発生した場合のログはこれまでどおり記録されます。そのため、障害発生時の調査に必要な情報は保持しつつ、実行履歴の不要なログを減らすことができます。

特に、ループ内で繰り返し実行されるアクションや、確認する必要のない処理についてログ出力を無効にすることで、フロー実行結果の確認がしやすくなり、重要な情報を見つけやすくなります。大量のログが出力されるフローでは、運用性の向上が期待できる便利な機能です。

ログを無効にしたアクションは、デザイナー画面で「ログが無効になっています」タグが付きます。

「開発者ツール」が標準で利用可能になりました

今までは設定を変更しなければ使えなかった開発者ツールが標準で利用できるようになりました。

フローの読み込みや実行時に発生する通信内容、応答時間、スタックトレースなどを確認できるため、エラー調査やパフォーマンス分析などに役立ちます。

コンソール画面の[ヘルプ]メニューから利用できます。

2026年7月のアップデート情報の補足

2026年7月のアップデートで追加され非公開だった「フローチャートモード」が公開されましたので、以下追加情報です。

フローチャートモードが追加されました

フロー内のアクションや条件分岐、ループ処理などを図で表現し、処理の流れを視覚的に確認できる形式が追加されました。

条件分岐やループが多いフローでも処理の流れを視覚的に把握しやすくなるため、設計やレビュー、引き継ぎの際にも役立ちそうです。
特に、他のRPA製品のようなフローチャートベースの開発環境に慣れている方にとっては、より直感的な操作感になるかもしれません。

フロー作成時に、従来の「シーケンスモード」に加えて、「フローチャートモード」を選択できるようになっています。
フローチャートモードを選択して作成すると、フローチャートモードでデザイナー画面が開きます。

既存のフローについても、デザイナー画面の [表示] → [フローチャートモード] から表示を自由に切り替えることが可能です。

フローチャートモードでも、シーケンスモードの行番号にあたる番号を表示できます。

以上、お試しください。