Power Automate for desktop の2025年5月のアップデートがリリースされました。

 バージョン

アップデートのバージョンは2.56です。こちらから最新版のインストーラーがダウンロードできます。

新機能とアップデート

フローチェッカー機能が追加(プレビュー)

変数ペインの上に「フローチェッカー(静的分析)」が追加されました。こちらの機能により、フローを自動的に評価することができ、フローの品質向上につながります。

Copilotを使用した Power Fx 式の生成機能(プレビュー)

自然言語を使用して Power Fx 式を生成することができる機能が追加されました。
こちらはプレビュー段階の新しい Copilot 機能であり、米国環境限定という情報もありましたので継続して確認中です。

アクションに対するお気に入り機能が追加

アクションペインで各アクションにカーソルを合わせると、星型のアイコンが表示されるようになりました。
こちらをクリックすることでアクションをお気に入りとしてマークすることができます。
また、アクションペイン上部から「すべて」「お気に入り」を切り替えることで、マークしたアクションのみを表示できます。
よく使うアクションはお気に入りとして設定しておくことで、フロー開発をよりスムーズに進められるかもしれません。

入出力変数のデータ型にターミナルセッションが追加

入出力変数の設定にて、データの種類をインスタンスにしている場合、データ サブタイプに「ターミナル」を選択できるようになりました。
これにより、ターミナルエミュレーションのアクションで使用しているターミナルセッション変数を、デスクトップフロー間で連携して使用することが可能になります。

トラブルシューティングに「プロキシ設定」の診断項目が追加

トラブルシューティングにて「接続の問題を診断する」を実行した際の診断項目に、「プロキシ設定」の項目が追加されました。
プロキシを使用している環境にてPADの動作に問題がある場合、こちらから問題の確認が可能になります。

「Excel の起動」アクションにプロパティが追加

「Excel の起動」アクションに「マシン ロケールを使用する」のプロパティが追加されました。
デフォルトはオフとなっていますが、明示的に端末のロケールを使用してExcelを操作したい場合にご使用ください。

UI 要素を取得する際のオプションが追加

UI要素ピッカーでUI要素を取得する際に、キャプチャモードが設定できるようになりました。
既定となっている「UIA」はより新しい技術となっていますが、古いアプリケーションでは「MSAA」が採用されているケースもありますので、必要に応じて切り替えてご使用ください。

参考情報:Microsoft Active Accessibility と UI オートメーションの比較 – Win32 apps | Microsoft Learn

コンソールと異なる環境のフローを開けない問題の解消

PowerAutomateのポータル画面からデスクトップフローを編集しようとする際に、コンソール画面で使用されている環境と異なる環境のフローを選択している場合に発生していたエラーが解決されました。
これにより、コンソール画面で選択している環境に関わらず、任意の環境のフローを編集できるようになります。

アクションのコピーによる動的パラメータの欠落が解消

コネクタ系のアクションには動的パラメータが設定されているものがあります。(SPOリストを選択することで更新可能な列名がパラメータとして動的に追加表示される、など)
そういったアクションを別のデスクトップフローにコピーすると動的パラメータが欠落してしまう、という問題が解消されました。
ただし異なる環境のフローにアクションをコピーした場合、接続参照が存在しないことによるエラーが発生するケースがあり、その場合は動的パラメータが欠落してしまいますので、その点はご注意ください。

依存関係が欠落しているフローのエラー例外が解消

共有されたカスタム モジュールや UI 要素コレクションを使用して作成したフローは、共有が削除されると依存関係に問題があり実行できなくなります。
こういった依存関係に問題があるフローを実行した場合に、フローの実行前に適切なメッセージが表示されるようになりました。
下記のエラーメッセージが表示された場合は、フロー内の依存関係をご確認ください。

以上、お試しください。