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WinAutomationからPower Automate for desktopへフローを移行する


Microsoftから提供されているProcess Migratorを使用することで、WinAutomationで作成したフローをPower Automate for desktop(以下PA4d)に移行することが出来ます。

Process Migratorのインストールから、実際に使用しフローを移行する手順は以下となります。

【インストール手順】

・インストーラーのダウンロード

まずはProcess migratorを使用する端末にインストールします。

Process Migratorのインストーラーは下記リンク先の「セットアップファイルのダウンロード」からダウンロードすることができます。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/power-automate/desktop-flows/softomotive-migrator


※注意
Process Migratorは2021年11月にアップデートされており、以前のバージョンをインストールしている場合は、Process Migratorが使用できない可能性があります。
Process Migratorは最新バージョンをインストール後に使用してください。

・参考
Process Migratorが使用できない(サポートサイト フォーラム)
https://support.asahi-robo.jp/forums/topic/process-migrator%e3%81%8c%e4%bd%bf%e7%94%a8%e3%81%a7%e3%81%8d%e3%81%aa%e3%81%84/


・Process Migratorのインストール

セットアップファイル(Setup.Microsoft.Migrator.exe)をダウンロード後、exeファイルを起動すると以下の画面が表示されるので、Nextをクリックします。




「I accept the above condition.」と「By selectiong ‘install’,~~」にチェックを入れ、Installをクリックします。




インストールが完了すると以下の画面が表示されるので、Closeをクリックして完了します。これでProcess Migratorのインストールは終了です。



【使用手順】

・Process Migratorの起動

Process migrator for Softomotive products (preview)を起動します。
Process MIgratorは下記ショートカットアイコン、もしくは検索バーからProcess Migratorを検索して起動してください。





・起動後の操作手順

起動すると、 有償ライセンス(Per user plan with attended RPA)が付与された
Microsoftアカウント(**@**.onmicrosoft.comのアドレス)の入力
を求められます。

入力してNext。



アカウントを選択するウィンドウが表示されるので、アカウントを選択。




WinAutomationとProcess Robot どちらのフローを移行するか選択します。
テキストフィールドにはMaster Keyを入力します。Master Keyの入力を省略した場合、フローの移行は続行されますが、パスワード値といった暗号化された値は移行されませんので、ご注意下さい。

Master Keyを忘れてしまった場合、以下リンク先の手順でMaster Keyを設定しなおすことが可能です。
https://support.asahi-robo.jp/archives/7305


終了後、Nextをクリック。


WinAutomationもしくProcess Robotのフローが表示されるので、移行するフローにチェックを入れ選択します。
フローは複数選択することが可能で、フォルダーにチェックするとフォルダー直下のフロー全てが選択されます。

PA4dではフローをフォルダーで管理することが出来ないため、移行前に各業務名をフロー名に追加しておくなど、準備してから移行を行いましょう。

「Select environment to migrate ~~」で移行する環境を選択し、「Start Migration」をクリックすると移行が開始されます。


完了するとログが表示されます。これで移行は完了です。
Exitを押すとProcess Migratorが終了します。


完了後、フローをWinAutomationから移行した場合は「WA_”移行フロー名”」、ProcessRobotから移行した場合は「PR_”移行フロー名”」の名称で、指定した環境に移行されていることを確認します。
また、移行に対応していないアクションも存在するため、フロー内容の確認と動作テスト後に運用するようにしてください。

【移行時の注意点】


・アクションが「不明なアクション」となってしまう。


<対処法>

PA4dは旧バージョンと最新のバージョンでアクションのグループ等が異なるので、旧バージョンに対して移行を行うと、一部アクションが不明なアクションとして移行されてしまいます。
そのため、移行時はPA4dが最新のバージョンであるか確認してください。最新バージョンでない場合は、最新バージョンにアップデート後に再度お試しください。

不明なアクションとなる可能性があるアクションの一部を以下にまとめます。

・アプリケーションの実行
・キーの送信
・~を待機する アクション
・~の場合 もしくは~する場合 アクション
・ボタンを押す アクション



・「Extract Data from Web Page」アクションが正しく移行されない。


<対処法>
「Extract Data from Web Page」アクションが含まれているフローを移行した場合、セレクター情報に{<{<{<SelectorSeparator>}>}>} の文字列が付与されていることが原因で、データが抽出されないなど、正しく処理が行われない可能性があります。


そのため、フロー移行後は以下の手順でセレクター情報の更新を行って下さい。
➀「Web ページからデータを抽出する」 アクションをPA4d上でコピー
➁メモ帳を起動し貼り付け
➂ {<{<{<SelectorSeparator>}>}>} を削除
④削除後、アクションの情報をコピーし、再度PA4dに貼り付け

もしくは、 「Web ページからデータを抽出する」アクション をPA4dで作成し直すことで改善できます。


・Loopアクション終了後、生成される変数の値がWinAutomationと異なる。

Loopアクション を使用している場合、WinAutomationとPA4dでLoopアクション終了後の変数(%LoopIndex%)の値が変わっています。
例) Loopアクションを開始値:0 終了値:10 増分:1 とした際の値
・WinAutomation:10
・Power Automate for desktop :11
そのため、PA4dでLoopアクションで生成した変数を、Loopアクション終了後も使用している場合は、値を「-1」してご使用ください。

【 不具合情報】


・「Default Case」アクション内で移動先アクションを実行すると、ラベルに移動せずフローが終了する。


<対処法>
PA4dの不具合による事象であるため、現状アクションの改善は出来ません。
「If」、「Else」アクションに置き換える、もしくは「Default Case」アクションを「Case」アクションに置き換え、条件で「<>(等しくない)」と設定することで対処できます。

・参考
Default Caseアクション内で移動先アクションを実行すると、フローが終了する
(サポートサイト フォーラム)
https://support.asahi-robo.jp/forums/topic/default-case%e3%82%a2%e3%82%af%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e5%86%85%e3%81%a7%e7%a7%bb%e5%8b%95%e5%85%88

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